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住所の表記をそろえる前に、何を同じと判断するか考える

住所の入った一覧を扱うとき、文字の違いを直せば照合できるように思えるかもしれません。でも、同じ場所を指しているのか、同じ時点の情報なのかまで考えると、単純な置換だけでは決められないことがあります。私は、その判断の条件を整理するところにも行政経験の価値があると思います。

デジタル庁は9月28日、「ご意見・ご要望」のページにアドレス・ベース・レジストリに関する問い合わせフォームを掲載したと案内しました。今回の更新は相談窓口の案内です。住所データ全体の整備が新たに完了した、という発表ではありません。

公開されているデータの範囲を知る

アドレス・ベース・レジストリは、住所や所在地に関するデータベースです。デジタル庁の説明では、2025年6月に自治体の確認を経た町字データを公開し、その後も更新情報を収集・提供することとしています。

一方、同ページでは町字の地図情報や地番・住居表示に関するデータは整備方針を検討中とされ、現在公開しているそれらのデータは試験公開版であると説明されています。利用する際は、どの範囲のデータを、どの位置づけで使うのかを確かめたいです。

「公的なデータを使った」という説明だけでは、照合の根拠として十分か分かりません。自分の仕事で必要なのは町字までなのか、その先の情報も必要なのか。使う目的から範囲を考える順番が大切だと思います。

見た目の違いと、意味の違いを分ける

公式の説明でも、表記の揺れや住居表示と地番の連携の難しさが課題に挙げられています。私はこれを読むと、文字を整える処理と、同じ対象だと判断する作業を分けて考えたくなります。

たとえば全角・半角の違いをそろえる場合でも、元の記載を残し、何を変更したか追えるようにする。似た文字列が見つかっても、それだけで同じ住所としてまとめない。ここからは特定のシステムの操作説明ではなく、データを扱うときに私が持っておきたい視点です。

照合できなかったものを無理に一致させず、確認が必要なものとして分けておくことも大事です。処理が終わった件数だけを見ると、判断を保留すべきところまで埋めてしまうかもしれません。

更新時点と、確認した根拠を残す

二つの一覧が食い違っているとき、片方が古い情報である可能性も考えます。どちらが新しいかを推測するのではなく、取得日や更新日、参照した資料を確かめる。その過程を残せば、後から別の人も判断をたどれます。

自分だけでは分からない場合は、所属先の担当部署や公式の問い合わせ先に確認する。外部へ相談する際には、住民の個人情報や業務データをそのまま送らず、所属先のルールに沿って、質問に必要な範囲を整理したいです。

照合作業の中で、自分が判断したことを振り返る

今の仕事で住所を扱う一覧があれば、まずは使っているデータの出所、更新時点、照合できない場合の確認先をひとつずつ確かめてみる。新しい仕組みの導入を待たなくても、判断の前提を明らかにすることから始められます。

経験を説明するときも、「一覧を修正した」だけでなく、どこまで機械的に処理し、どこを人が確認することにしたかを振り返りたいです。実際に担った範囲で、誤ってまとめないための条件や確認手順を説明する。地道に見えるデータ整備も、仕事の判断を支える力として伝えられると思います。

初公開・参考情報の確認:2026年9月29日(問い合わせフォームの掲載案内:9月28日。データの整備状況は引用元の説明に基づく)

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引用元・参考資料