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BLOG / 自治体DX・現場の仕事

AIで候補を絞ったあと、現場で確かめる仕事を考える

AIが確認すべき場所を示してくれたら、そこから先の仕事はどう変わるでしょうか。候補が見つかることと、現場で状況を確かめること。その間をどうつなぐかに、行政の仕事を知る人が考えられることは多いと思います。

デジタル庁は9月30日、自治体のアナログ規制見直しを紹介するページに、和歌山市の漏水調査事例を追加しました。紹介先は6月30日公開の記事で、9月に新しく導入が始まったという発表ではありません。

その記事では、衛星画像をAIで解析して漏水が疑われる範囲を絞り、調査員が現地で音聴調査をして漏水箇所を確定する流れが紹介されています。私が気になったのは、技術で広く探す工程と、現場で確かめる工程を組み合わせている点です。

候補が出たあとの動きを描いてみる

システムの説明を聞くと、どれだけ多くの情報を処理できるかに目が向きがちです。でも、担当者が次に何をするかまで想像すると、導入前に聞いておきたいことが変わります。

たとえば、確認候補の一覧が出る仕組みを考えてみます。誰が一覧を受け取り、どの順番で確認し、結果をどこへ残すのか。すでに対応が終わっている案件が混ざっていたら、誰がその情報を反映するのか。これは漏水調査に限らず、点検や照合作業を見直すときにも使える問いだと思います。

速さだけでなく、確認の質も見る

候補を絞れば、確認する件数は減るかもしれません。ただ、件数が減っただけでは、必要な確認ができているかは分かりません。見落としをどう把握するか、候補に挙がらなかったものをどう扱うかも、業務ごとに考える必要があります。

和歌山市の紹介記事では、抽出された候補と現地調査の結果を照らして精度を検証する方針や、画像解析と現場の状況に時間差が生じる課題にも触れています。記事掲載時点で、本格導入の判断は効果の検証後とされています。

事例を読むときには、成果の数字だけでなく、まだ確かめていることにも目を向けたいです。その条件まで知ることで、自分の職場で試すなら何を記録すればよいかが見えてきます。

日々の判断を、改善の材料にする

普段の仕事では、一覧に載った順ではなく、期限や住民への影響を考えて対応する順番を変えることがあると思います。その判断が担当者の頭の中だけにあると、新しい仕組みを作る相手には伝わりません。

まずは、今担当している確認作業をひとつ選び、「確認するきっかけ」「順番を変える条件」「確認後に残す情報」を短く書いてみる。実際の案件を外部に出さず、仕事の流れとして整理するだけでも、改善を相談するときの材料になります。

自分の経験を振り返る際にも、「システムを使った」から一歩進んで、候補をどう確かめ、例外をどう扱ったかを説明できると、担った役割が伝わりやすくなります。技術の選定だけでなく、結果を次の行動につなげるところにも、公務員の経験を活かせると思います。

初公開・参考情報の確認:2026年10月2日(紹介一覧への追加:9月30日、事例記事の公開:6月30日)

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